島成園 祭りのよそおい
いい絵がたくさんあって興味を惹かれた。
その中の一つを描いてみた。島成園という画家の『祭りのよそおい』から。左から二番目の子を描いた。
現物を見ていないのではっきり言えないが、この子の顔はかなり気合いを入れて描いたんじゃないかと思う。繊細な描写からそんな感じが伝わってくる。作品としては物語性のある絵になっているが、それはある種の作法としてやっているだけで、意識的か無意識的か、本当のテーマはこっちだったんじゃないか、みたいな気がした。
人物の描写が丁寧で、人を描くこと自体が好きだったのだろうと思う。作品としては物語性がないと評価が上がらないのだろうから、そういう要素は織り込んでいるけれど、分かりやすすぎる構図が逆に「そっちは主題じゃない」と伝えてくる。