油絵をやった時に、最初はピンボケのような輪郭のはっきりしない状態で描いて、絵の具を重ねるうちに輪郭を出していくという手法を学び、これがすごくやりやすかった。
ペンでもそんな感じに描けるんじゃないかとやってみた。ペンを置く位置に自信がない時はペンをゆらゆらさせて、弱い線でモヤを作っていくと何となく次の線はどこが正解か分かってくる。
タートルネックのセーターが首輪になってしまったが、この辺のコツは「ここをああすればよかったかな」という反省を繰り返しているうちに習得できるはず。
いい絵がたくさんあって興味を惹かれた。
その中の一つを描いてみた。島成園という画家の『祭りのよそおい』から。左から二番目の子を描いた。
現物を見ていないのではっきり言えないが、この子の顔はかなり気合いを入れて描いたんじゃないかと思う。繊細な描写からそんな感じが伝わってくる。作品としては物語性のある絵になっているが、それはある種の作法としてやっているだけで、意識的か無意識的か、本当のテーマはこっちだったんじゃないか、みたいな気がした。
人物の描写が丁寧で、人を描くこと自体が好きだったのだろうと思う。作品としては物語性がないと評価が上がらないのだろうから、そういう要素は織り込んでいるけれど、分かりやすすぎる構図が逆に「そっちは主題じゃない」と伝えてくる。
プライムビデオで見たテレビドラマの一場面。
用をしながら見るのでストーリーはしっかり追えていない。しかし過去に見た物語の蓄積から多分こんな話だろうと推測で埋め合わせ、それなりに楽しめる。
絵で形を取る時も経験の蓄積による「多分こんな感じ」という勘が重要だと感じる。これがないと手数を減らせない。
だから最近は気が向いたら何でも描くようにしている。
形を覚えるために描くだけだから簡単な線画で終わり。
ボールペンで描く。鉛筆より濃いからメリハリがつきやすい。あと中間の濃さがなく誤魔化しが効かないから練習に向いていると思う。
上のBicのペンがお気に入りだったが入手できなくなったので、似たようなSAILORの製品を買ってきた。今回はこれで描いてみた。使い心地は良かった。10本で200円ぐらいと安価なのも良い。絵を描くとインクの減りが早いから。
普通のボールペンなので粘り気というか描く時に抵抗がある。鉛筆もそうだが抵抗があると描きやすい気がする。
何か違っていたから裏面にもう一回描いた。
いつも飛ばしているコーナーだったが、早送り中にきれいな横顔が見えて止めた。この場面だけカメラがニュース番組らしからぬドアップで写していて笑った。
次描くときは平らな紙にしようと思う。
プラごみ削減が叫ばれる昨今、通販の梱包に使われる緩衝材も紙が多くなってきた。
この紙、ざらざらしていて鉛筆での描き心地が良い。
難点は緩衝材として使われた為にシワシワになってしまっていること。
でも描いて捨てる練習用としてはこの方が気楽でいい。