鉛筆で人の顔を描く

アマゾンでBBCドラマ流し見していたら主役が少し東洋的な顔立ちで興味を惹かれた。本当は凹凸のはっきりした、いかにも西洋人という顔の方が手がかりが多くて描きやすいのだけど。

 

目で見て描くだけだとあちこち崩れまくるのだが、その崩れが絵の魅力であり描く楽しさなんだと思う。

Girl with a Pearl Earring

Girl with a Pearl Earring

Girl with a Pearl Earring

絵画教室でグリザイユ技法の講習がありフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』の模写をやっている。彩色する前の段階で修正を繰り返しすぎ(塗り重ねすぎ)たため色がうまく乗らなくなってしまった。講習だから一定期間内に終わらせる必要があり絵の具に乾燥剤を混ぜて描くのだが、これが難しい。長い期間修正できるのが油絵の利点だが、乾燥剤がそれを殺してしまう。

結構いい感じで模写できていると思うが、描いては写真を撮り元絵と重ね合わせて誤差を測り修正する、という職人的作業を行ったためである。

山羽 斌士「わらべ」 絵を買う 

ヤフオクに東京の骨董商が運営しているストアがあって、そこからよくものを買う。多分、彼らが買い取った(あるいは引き取った)品の中で骨董的な価値のないものが出品されている。誰かが昔海外旅行で買ってきたお土産品とか、しまい込まれたままシミだらけになってしまった反物とか、ブランド品ではない古時計とか。そういう高値が付かないもの、落札されなかったらそのまま廃棄されてしまうであろうものを私は好んで買う。世の中で価値がないと判断されたものに価値を見出す喜びというか、まあそういう遊び。

 

絵画もよく流れてくる。私のように趣味で描いている人が教室の展示会に出したと思われる絵もあれば、名のある画家の絵もある。絵画は飾る場所の問題もあるのだと思うが意外と人気がない。プロの絵でも安値で落札できてしまうことがある。

山羽 斌士「わらべ」油彩 F15

この絵は見た瞬間に感じるものがあった。

色使いがきれいだと思う。水色と赤の組み合わせ。後ろの樹木みたいなところの赤は「なんでここを赤で描くという判断になったんだろう」と、絵を描く立場からは感心する。赤が散りばめられているから現実から離れた浮遊感が出るのだと思う。

こういう精神性を感じさせる作品は、絵画の中でも人気があるタイプだと思うが、今回は特に競り合いに発展することもなく落札できた。サイズが大きいから飾る場所を考えると気軽には買えないか。

実を言うと私も自分の部屋にこの絵の置き場所を見つけられなかった。想像していたよりスケールの大きな絵だった。

ミュシャの模写を額装

f:id:fortia:20220408211850j:plain

展示するため額縁に入れた。額縁は以前ヤフオクで入手した絵画から拝借。木製の年代物だから歪みもあって組み直すのに苦労した。

元は1960年代に描かれた水彩画が入っていた。

f:id:fortia:20220410011531j:plain

額縁に元々入っていた絵

多分ペンと水彩。上手い。迷った形跡がない。しかし残念ながらシミだらけ。水彩画の保管は難しいようだ。

 

f:id:fortia:20220410011626j:plain

誰の絵かご存知の方いらしたら教えてください。

 

確か千円以下の捨て値で流れていて私以外に入札した人はいなかったと思う。ヤフオクを眺めているとこういう上手い絵でも落札されないものが結構あって、絵を描く側としてはちょっと複雑な心境になる。